労働者等のキャリア形成における課題に応じたキャリアコンサルティング技法の開発に関する調査・研究事業
「キャリアコンサルタントの能力要件の見直し等に関する報告書」
厚生労働省からキャリアコンサルタントの能力要件の見直しについて報告書が公表されています。
これから面接実技試験を受ける方へ
先週の土曜からこのブログの閲覧数が伸びています。
日曜は、第7回の学科、論述試験だったのですね。
特に、論述について書いた記事の閲覧が圧倒的に伸びています。
つい、先日は、試験機関について書いた記事がトップだったのですが。
今日、試験問題と共に学科の解答もアップされていましたね。
少しでも、このブログの過去記事がお役に立っていることを願いつつ。
学科と実技同時受験の方は、今週末、来週末の面接実技試験に余念がないと思います。
学科、論述の手応えがあまり感じられなかったという方は、過ぎたことは過ぎたこととして、控えている面接実技試験に集中することをおすすめします。
実技は、論述と面接と合わせて合否が決まります。仮に論述の点数に自信がなくても、面接で稼げばいいのです。
ここに来て、失敗したこと、できなかったことばかりに頭をいっぱいにしても、それは逃げ口上にしかなりません。
それよりは、これから受験する試験に意識を向けて取り組んだ方が合格の確率は、格段に上がります。
経験上、面接は直前でも飛躍的に点数を伸ばせます。何故なら、知識の積み上げではないからです。その場で、クライアント役の話をしっかり聴くこと、そのクライアントのために自分は何ができるかを口頭試問でしっかり伝えること。極論言えば、それができれば、点数は取れます。
受験生の方へ、ご健闘をお祈りいたします。
年功序列、終身雇用の終わり
「キャリアコンサルティング」(丸山)は、年功序列、終身雇用を特徴とする人事制度が転換される最中に書かれた本。企業と働き手の関係の変質が鮮明にクローズアップされた時期に書かれたものです。
年功序列、終身雇用からの転換は、キャリアコンサルタントの教科書でも随所に目にします。キャリア自律、エンプロイアビリティといった言葉は、転換後の雇用の方向性を示すもの。一つの会社で勤めあげるのが終身雇用、年功序列が当たり前だったころの常識であり、転換後の現在は、それが当たり前ではないのが常識です。キャリアコンサルティングに期待されるのは、個人のキャリア自律を支える、エンプロイアビリティの向上を支援すること。それは90年代から現在まで、様々に議論されて来ている大きな流れなのです。
この、年功序列、終身雇用の終わりはとても影響範囲が広い。
「フィードバック入門」(中原)は、人材育成のフィールドで、その影響に触れています。
OJTのような現場を中心とする人材育成のフィールドでは、今、ひとが育たなくなっている。それはなぜか? かつては特に人材育成ということを気にする必要はなく、勤続年数と社員の成長は比例していた(と考えられていた)。
こういう問いは、世代論でよく説明されたりしました。昔の人間のほうがよく働いた、やる気が高かった、覇気があった、とか、なんとか。今はあまり口にする人の方が少ないと思われますが。働き方改革、ハラスメントなど、かつての世代の常識がひっくり返される現在ですから。
中原によれば、かつて人材育成があまりクローズアップされる必要がなかったのは、年功序列、終身雇用が当たり前だったから。端的にまとめると、部下が上司の背中を見ていればよかった。上司のやり方を身につければ、自分も家が買え、車が買えた。
今はそうはいきません。
なんだったら、上司がエクセルの行列も理解していないのに、部下がマクロを使いこなしている、統計も使える。
上司に求められることも変わっていて、単に、自分のやり方や経験で部下を指導、育成できなくなっている。
中原はかつてコーチングが管理職研修として流行ったことにも触れています。どうもコーチングの取り入れ方がまずかったのではないか? 部下に気づかせることが大事だと思い込んでしまった、それにより、部下に不味い点を指摘しない上司が増えたんではないか?
指摘すべきことは指摘して、部下の課題を明確にし、それをいっしょに解決する手法がフィードバックということなのですが、フィードバックという手法が目指すところも、自律的人材の育成です。でなければ、わざわざ年功序列や終身雇用に触れる必要もありません。
一方、上司の立場に目を向けると、上司は自分の経験だけに頼れなくなっている。それを客観的に整理し、自分自身を振り返ることも求められている。こうしたサポートもキャリコンがアプローチしていくところかと。
組織論を学び直す
合格体験記を書くにあたり、やや袋小路に入り込んでいます。
どんな袋小路かというと、そもそもキャリアコンサルタントって何? という問い。
「キャリアコンサルティング」(丸山)をブックオフで見つけました。15年ほど前の本ですが、興味深く読みました。
当時の企業人事の動向や今に続くキャリコン制度の議論、また、著者はリクルート出身者のため、GCDFを中心としたキャリコンのプロセスなど、今に至るキャリアコンサルティングがどのようなところから始まったのかをうかがい知ることができる。また、JCDAとの違いであったり、私自身が割と当時から人事周りの仕事をしていたこともあって懐かしさを感じるところもありました。
ただ、この本の著者が大きなテーマにしているのは、企業と働き手の関わり方です。このテーマは今の働き方改革にも通じるものです。企業内キャリコンの可能性がこの本で模索されていることに思い至り、今のセルフキャリアドックなど企業内キャリア支援に俄然興味が湧いてきました。
これをきっかけに、今は経営組織論や産業・組織心理学の復習を始めました。
企業内キャリア支援を考えるとき、個人に焦点を当てるだけではなく、組織についての理解や組織と個人との関わり方への目配りも必要です。経営組織論や組織行動論、産業・組織心理学と呼び名は違えど、このあたりの分野が企業内キャリア支援を考えていくのには欠かせないですから。
また、マネージャーという立場からも、この分野の学び直しは大事だなと痛感していることもあるんですが。
で、冒頭のキャリアコンサルタントとは?というところに戻るのですが、養成講座でも、キャリア教育や就労支援、キャリア発達など学習します。キャリアコンサルタントの活動領域を一渡り知識はもったというところですが、知ることと自分がどの領域で活動していくのとは別ですね。実際に、いろんなところで活躍されているキャリコンの方々を見ると、キャリコンとは?という問いには、キャリコン一人ひとりの答えがあるというのが現実的なのかもしれません。
面談スキルはキャリコンにとってベースとなるスキルだと思いますが、実際に職業相談をやっていないキャリコンもいるはずだし、いてもいいと思います。
こういう視点からキャリコンの活動の可能性を考えていきたいですね。
合格体験記をまとめようと思います
キャリアコンサルタント資格取得の体験をブログに書くことで、同じくキャリアコンサルタントを志す人たちとの情報共有をしたいと考え、このブログを始めました。
始めて1年半過ぎ、実際、合格、資格登録、JCDA入会も済ませて、私の立場も志望者から資格ホルダーに変わり、このブログに書くことも変わってきました。
資格ホルダーでも、今、キャリアコンサルタントとして活動していません。JCDAでの研修やトレーニングなどで、学習を続けている段階です。
おそらく、たいがいのキャリアコンサルタント試験の合格者で、資格登録後、すぐにキャリアコンサルタントとして仕事を始める人の方が少ないのではないかと思います。
合格後、最初に参加したJCDAのトレーニングでも、試験には合格したが資格を活用したいがどうしていいのかわからないということが話題になりました。
この悩みは、キャリアコンサルタントに限ったことではなく、他の資格ホルダーにも共通したものではないかと思います。
この悩みをどう解消していくかは人それぞれかとは思います。
一歩踏み出して、いろいろな場所に出向き、いろんな人に自分を知ってもらう、それが大事なんじゃないかなと考えています。
また、キャリアコンサルティングの機会があるならまずは応募してみることも大事なんでしょうね。
今後、このブログで書くことも、資格をどう活用していくかが大きなテーマですが、それにも関連するのですが、資格ホルダーとして、合格体験記をまとめようと考えています。そこで、あらためて、この1年半に、自分が何を書いてきたのかをざっと振り返って見ました。
結構、同じことを繰り返し書いていますね。
アドラーやロジャーズについても、一度書いたことを忘れていて、半年経って同じことを書いていたりするし。
面談についても何度も同じことを書いていますね。
もともと、カウンセリングに1番関心が強いというのもそうですが、字面では理解できても、実践するのは難しい。だから、何度も同じことを書いたんでしょうね。今でもJCDAのトレーニングに参加したときに、面談の難しさを感じます。
試験対策で面談に注力したのは、学科は何とかなるだろうと踏んでいたからですが、実際の試験では危うく足元すくわれるところでした。学科の出題傾向の変化を一受験生が察知するのは難しい。この点。受験指導機関に期待したいけれど、そちらでも明確な分析は難しいようですね。
とすると、キャリアコンサルタントの制度趣旨に立ち返って考えるしかないのではないかと思います。これはなかなか大変です。試験でも健康について出題されていましたが、キャリアに関連する制度や社会的な傾向を受験生はきっちりキャッチアップする必要があるってことなので。労働市場や労働法、介護、育児、障害者などの就労支援制度、キャリア教育などはもちろん、LGBT、働き方改革、健康経営など、新たな就労環境の変化も押さえないといけない。
キャリアコンサルタントが置かれている環境が流動的であることを理解し、常時、その理解を更新していく必要がある。
合格体験記をまとめるにしても、キャリアコンサルタントって、そもそも何を期待されているんだ?というのを、再度、問い直す必要があるなあ。でないと、これからキャリアコンサルタント試験に臨もうとする人の参考にはならないぞ、と、自分のブログを振り返ってみて感じています。
2018年を迎えて
2018年も、早、2週間を過ぎようとしています。
年末年始は30日から3日までは仕事はシャットアウトしていましたが、
年明けから軒並みにやることが立て続くのは分かっていることなので、
それ以外は会社に行ったり、家にパソコン持ち帰って仕事をしていました。
自分にとって最大のストレスは仕事を未完了のままにしていることだと、この歳になって気づきました。
放置して時間が経つと、期限間際で対処することになり、やっつけ仕事で終わらせることになります。やっつけの不備の対応に追われて、そこで時間が食われます。
その面倒さをわかっているため、未完了のままというのがストレスになります。
しかし、そう言いつつ、根は生粋の面倒臭がり屋のため、とてもエンジンがかかりにくい。目の前にパソコンはあっても電源すら入れられず、別のことをしたくなる。
悪循環。
そうして、つまるところ、できない、又は、できなかった理由を探す。
これが継続すると、自信も喪失し、退職を考え出す。
自尊心を保つために、組織風土が合わない、とか、経営がおかしい、とか、そんな解決につながらないことを言い始める。
正月早々、ネガティブな記事になってしまいましたが、ただ、これ、実は、解決は単純で、仕事のステータスを変えればいいのです。
ステータスは、終わらせる、だけではありません。
自分でやらない、断る、というのも選択肢としてありです。
年末、バタバタで、超短期のプロジェクトを引き受けたのですが、そのときは頼まれるまま引き受けたものの、今考えると、別に引き受ける必要はなかったと思い直しました。特段の支障もなく終わったものの、あれをやらなければ、他に整理できたこともあったのです。