キャリアコンサルタント学習ノート

キャリアコンサルタントの学習記録

動機づけ面接法(7) 自己効力感

動機づけ面接法では、自己効力感を非常に重視しています。「4つの一般原理」のひとつに「自己効力感を援助する」と挙げられていることからもそれは確認できます(『動機づけ面接法 基礎・実践篇』、p.53-54)。

自己効力感は、端的に言えば、ある行動に対しての「自信」のことです。

「この問題集をやり通せば、確実に試験に合格できるだろう」と分かっていても、「この問題集をやり通せるかどうか、自信がない」のであれば自己効力感は低い。逆に「やり通せる自信がある」のであれば自己効力感は高い、ということになります。そして、効力感が高いほど、その行動をとる可能性は高くなります。

バンデューラは、この自己効力感に影響を与える要因として次の4つを挙げています。①遂行行動の達成、②代理的体験、③言語的説得、④情動的喚起。

①は達成した経験のある行動であれば、自信を持っているだろう、②はあいつにできるなら自分にもできる、ということですね。③は誰かから、あなたならできると言われその気になる、④は気分的高揚でしょう。

 

カウンセラーが直接的にクライエントを説得することはしません。というより、そうした関わりはかえって逆効果になると動機づけ面接法では注意されています。ただ、クライエントを信じ続けることがクライエントの自己効力感に良い影響を与えるとされます。