キャリアコンサルタント学習ノート

キャリアコンサルタントの学習記録

動機づけ面接法(6) 質問の連鎖という罠

質問をうまく使いこなせるかどうかは、面談スキルの腕をあげていく上で、とても大事だと思います。

昔、コーチングを少し勉強した時には、良い質問ができるかどうかという点にポイントを置いたロールプレイを経験しました。その経験が生きているのかどうかはわかりませんが、キャリコンのロールプレイで立て続けに質問をしてしまい、右往左往するハメに何度も陥りました。

私は、コレを質問の連鎖の罠と呼んでいます。この罠にハマってしまう人は結構多いです。

質問する。クライエントが答える。それにまた質問する。クライエントが答える。というやりとりを繰り返しているうちに、次はどんな質問をしようかと考えるのに精いっぱいで、クライエントの話をロクに聞かなくなってしまう。

たいてい、話が続かない面談はコンサルタントの方が質問を使いすぎるために起こります。この現象は閉ざされた質問の場合に、特に起こりやすいと言えそうですが、開かれた質問の場合でも起こります。

「そのとき、どんなことが頭に浮かびましたか?」という質問にクライエントがなかなか答えない。そこで、コンサルタントが焦ってしまい、「娘さんのこととか、考えませんでしたか?」と質問を継ぎ足してしまったり。


「動機づけ面接法を身につける」に、「質問は一般的に話の流れを止める作用がある」という一文を見つけました。

質問にはクライエントの語りに対してどこに焦点を当てるかで、話の流れを変える働きもあるのですが、よくよく注意をしないと、コンサルタント視点での話に持っていってしまうというリスクがあります。

面談で立て続けに質問すると、クライエントはその質問に答えればコンサルタントからのアドバイスが出てくるものと思ってしまう。それは「専門家の罠」というそうです。医者の問診もそうですね。ただ、そうするとコンサルタントとクライエントに上下関係が生まれ、クライエントはコンサルタントに依存してしまう。それは動機づけ面接法の精神、協働性や自律尊重にそぐわないということだそうです。


質問には要注意。