キャリアコンサルタント学習ノート

キャリアコンサルタントの学習記録

面談時の先入観について

クライエントの話を聞く時に、先入観を持つことは禁物と言われます。確かに、経験上、クライエントの話を聞いていて、ああ、こういう話かとキャリアコンサルタントが結論づけてしまうと、相談はそこで止まってしまいます。クライエントが話し続けていようが、キャリアコンサルタントの見立ては、キャリアコンサルタントに結論づけた範囲に限られてしまうからです。これではカウンセリングになりません。

ただ一方で、クライエントの話を聞いているとキャリアコンサルタントにはいろいろなことが思い浮かび、感じます。さまざまな考えが浮かぶ、感じることはキャリアコンサルタントにとって非常に大事なことだと思います、さらに言えば、クライエントの置かれている立場を広く、大局的な観点から見ることがキャリアコンサルタントにとっても大事なことだと思います。

ポイントは、キャリアコンサルタントが自分の考えや感じたことを正しいと決めつけないことなのでしょう。

クライエントの話だけでなく、クライエントの振る舞いや身なり、声の調子なども見て、クライエントの普段の暮らしぶりをひとつひとつ想像しながら、その暮らしぶりをクライエントはどう感じているのかにも思いを馳せつつ、キャリアコンサルタントは自分のそうした想像をひとつひとつクライエントに確認していく。確認しながら、自分の想像を絶えず修正していく。

こうした作業のなかで、キャリアコンサルタントの先入観も絶えず修正されていきます。クライエントの話に違和感を持つのは、そこでキャリアコンサルタントがもっている常識の正しさも問いに付されているのです。その時、自分の常識にこだわるのか、そうでないのか。

謙虚であることとは、キャリアコンサルタントが自分の常識にこだわらない、その矛盾を素直に受け止め、柔軟に修正していく姿勢ではないか。