キャリアコンサルタント学習ノート

キャリアコンサルタントの学習記録

動機づけ面接法メモ(2) 両価性

両価性とは、どっちつかずの状態。

例えば、喫煙。

健康を害する恐れがあることは知っているけれど、やめられない。やめられない理由は、それが気晴らしになっていたり、考え事するときの習慣になっていたりするから。

動機づけ面接法では、クライエントが持つこの両価性の発言に注目します。

変化することは、クライエントにとっては現状の行動や生活習慣を変えることですが、一方で、これまでそのターゲットとなる習慣を続けてきたのはクライエントなりの何らかの理由があるはずです。

「タバコやめないと、今後、肺気腫になる可能性がありますよ」と言われても、クライエントにとっては、「そうかもしれませんが、それでもやめられない」理由がある。 


この両価性は、キャリアカウンセリングではどんな場面で出てきそうですかね?

「彼からプロポーズを受けたんですが、今の仕事も続けていきたい」

「母が脳梗塞で倒れ、今後介護が必要なんだけれど、仕事を辞めるわけにはいかない」

「雇用延長で会社に残ることにはなったが待遇が低くなることに納得がいかない」

「ある会社から内定をもらっているが、自分のやりたいことではない」

いろいろとあてはまりそうなケースはありそうですね。

状況や環境が変わったというケースもありますが、ただ、クライエント自身が何らか対処していく必要があることは共通点があります。そこで、決めるに決められない、変わらないといけないのはわかっているが変わりたくない、そういうクライエントに対して、どのように接していくか?その戦略が、動機づけ面接法の精神としてあげられる、協働的、喚起的、自律性の尊重だと考えられます。

具体的には、こちらからこうすべきですよと説得するんではなく、クライエントが自ら「こうしたいんです」と言えるようにすること。