面談は冒頭2分間で決まる⁉️
初対面の人への印象は2分間で決まる、その2分間の印象はそれ以降変わることがない、ということは心理学でも何度も確認されてきたようです。では、この2分間という時間で、相手に好印象を与えるためには何をすれば良いのか? もちろん、相手と良好に関係を続けていきたいということが前提になりますが。植木理恵さんの『好かれる技術』は、自分が関係を続けていきたいという相手に対して、どのように働きかければ好印象を与えられるのか、具体的に、わかりやすく教えてくれます。日常的な人間関係を扱った本ですが、カウンセリングの面談にも活かせることはあるなと感じながら読みました。
面談で2分間といえば、だいたい、あいさつして、カウンセラーとクライエントがお互いに名前を交換し、クライエントの来談目的を共有するところにあたります。
CC こんにちは
CL こんにちは
CC 私、キャリアコンサルタントの〇〇です
CC △△です
CL △△さんですね。よろしくお願いいたします
CC お願いします
CL △△さん、今日はどのようなご相談でお見えいただいたんでしょうか
CC はい、非常にいいにくいことなんですが、ちょっと職場の人間関係で困っていて、それで、相談に来ました
CC ふんふん、職場の人間関係で困っていて、それでご相談に来ていただいたんですね。もう少し詳しく教えていただけますか
ここまでで、おそらく、2分間。
その間にカウンセラーは自分がクライエントを受け入れ、好意をもち、話を聴きたいと思っていることをクライエントに全身全力で伝えようとし、かつ、クライエントもカウンセラーのこのような姿勢を感じ取り、理解する。カウンセラーにとってはクライエントとのつながりをつける、とても大切な時間です。
植木理恵さんの本でも引用されていますが、あたたかい、冷たいという人に与える印象は特に初対面では他の要素に優先して働きます。このように、第一印象には優先して働きやすい印象があります。そこも踏まえ、自分が人にどのような印象を与えやすいのかのチェックはしておいた方が良いのでしょう。
面談の冒頭2分間が大事なのは、そこで、その後の展開がまるで違ってくるからです。それは流派によって進め方が違うとか、そんなことではなく、2分間でつくられたクライエントの第一印象によって、クライエントの話す内容も、カウンセリングへの態度も変わってくる、ということです。
この2分間がうまくいくかどうかの分かれ目です。

- 作者: 植木理恵
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2010/02/26
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