キャリアコンサルタント学習ノート

キャリアコンサルタントの学習記録

今日のロープレ

時間、6分。

相手は先輩キャリアコンサルタント

設定は、28歳、女性、契約社員

相談は職場の人間関係に悩んでいるとのこと。

クライアントは12月から現在の電力会社に契約社員として入社。職場には正社員2名のほか、パート社員3名。

人間関係に悩んでいるとのことだが、具体的にはランチの時にパート社員に声をかけられ一緒に昼食をとるのだが、その時に正社員の悪口を聞かされ、それが嫌でたまらないようだ。どんなことを話しているのかとたずねると、内容も思い出したくないらしい。よほど、嫌なんだということはわかったので、では、誘われても断ることはできないのかと質問しようとしたところで、時間切れ。


ここまでが6分間で聞き出せたこと。


テーマは信頼関係の構築。


だが、嫌だという感情だけを引き出しただけで終わったような気がする。

振り返って、他にも聴くことはあったのではないか?例えば、誰かに相談しましたか?とか、だが、なかなか思いつかない。


冒頭、クライアントは、

「言いにくいことなんですが」といい、

「職場の人間関係で悩んでいまして」

「具体的にどんな悩みですか?」という応答の後に、上記のランチの話が出てきた。

ここで聴くことをやめた気がする。というのは、普段会社でのランチ風景が思い浮かび、ああ、よくある話だなとクライアントの話を評価していたのだ。すると、自分の頭に浮かんだイメージをベースにクライアントへ応答を続け、最後までそのイメージから離れられなかった。そのため、クライアントのネガティヴな感情を引き出しただけに終わった。


ここに、自分の女性に対しての固定観念が出ているような気がする。

声かけられたら嫌でもつきあわないといけない、ことわったらどんな嫌がらせされるかわからない、女子の間ではよくあることでしょと決めつけていた気がする。それも、ロープレの最中には気づかなかったが、無意識に、その固定観念のなかで応答していたのだと思う。ジョハリの窓で言えば、知らない自分が出ていた、ということか?


今、ロープレを思い返すと、最初のクライアントの発話である、「いいにくいことなんですが」が気にかかる。そこに、クライアントの主訴が隠されているように思う。クライアントが「いいにくい」と感じていたことは何なのだろうか?ランチで悪口を聞かされるのが嫌だと感じることにためらいがあるからか?あるいは、男のひとにはわからないとクライアント自身が感じているから、なのか?

何れにしても、クライアント自身にとっての重大さを示している。そうだとするなら、今回のロープレに共感は成立していない。それ以前に、共感的な態度を示していない。

あらためて共感的理解は難しい。

今回の課題は技法レベルのことではない。

50代の女性がEAPの相談機関に行った時の話をしていたが、二十代女性の相談員に対応され、その若さで私のことがわかるわけがないと思ったという話をしていた。これも固定観念だ。ひとはそのひと独自の世界観を持つ。だが、その世界観をそのひと自身が知らないこともある。共感の前に立ちはだかる壁は、自分が意識していない、自分に染み付いた世界観なのだ。