発達段階について
生涯発達という考え方がある。
心理学で、発達心理学という分野があり、昔は、青年期までを研究対象としていたが、いまでは、成人以降も含めて研究がすすめられている。ひとの一生全体を考えようという分野になっている。
そこでは、ひとの発達過程を段階的に捉える考え方がいくつか提示されている。そのなかでも、ホワイトボードに書いたエリクソンの発達段階は代表的なものである。
それぞれの段階には、克服しなければならない発達課題がある。例えば、前成年期では、親密性と孤独が対立し、うまくのりこえられれば、愛が得られる。
前成年期は20代を想定していて、配偶者を獲得できるかどうかが課題だということらしい。ただ、現在では実感に合わないような気もする。ただ、年代との整合はともかくとして、ひとがどういう生涯をたどっていくのかを考えるときにはとても参考になると思う。
発達は、出発と到達に分けられる。
発達、すなわち、成長ではない。
年齢を重ねていくにつれ、獲得するもの、喪失するものがある。
キャリアコンサルティングの定義でも、発達という言葉は織り込まれているし、キャリア発達という言葉もあるように、生涯発達は、キャリアを考える上で欠かせない考え方だ。