キャリアコンサルタント学習ノート

キャリアコンサルタントの学習記録

キャリアコンサルタントはキャリアの持論を持たないといけない

フェイスブックでつながっているキャリアコンサルタントの先輩たちによる情報発信が最近増えて来ています。

それは自身の営業面だけでなく、むしろ、世間一般のキャリアコンサルタントに対する認知の低さを痛烈に感じ、キャリアコンサルタントの将来に対する危機感に急き立てられていると見えます。

その危機感の根元には、キャリコンで食えるのかという疑問があります。現実として、キャリコンを名乗って働いている方の多くは、ハローワークや大学のキャリアセンター、人材会社など特定の機関に所属して働いています。ただ、その立場の多くは派遣社員ないしは業務委託で、時給も千円台と言ったところ。家族を養い、子どもを大学に通わせ、住宅ローンを返しということは到底無理な収入水準です。

キャリアコンサルタントを増やすと言っても、アルバイトと変わらない収入では、たとえ、その意義を感じていても、その職業に就こうと考えるのはやはり躊躇するでしょう。

一方で、あるキャリコンの方は、こうした、ある機関に所属し、そこで収入を得るという発想にそもそもの疑問を呈されたりしています。確かに、キャリアコンサルタントの仕事は既存の働き場所に縛る必要もないからです。キャリアコンサルタントの資格をどう活かすかは、誰かが教えてくれる訳でも、道をつけてくれる訳でもありません。

そう考えると、これはどんな資格でも同じだと思いますが、キャリアコンサルタントとして食っていこうとした時、求められるのは、先ずアントレプレナーとしての自覚なのかもしれません。これもある先輩のキャリアコンサルタントによれば、自営業の経験が必要とも言っています。そのように考え、アントレプレナーとして、世間を見たとき、眼前に広がるマーケットには、ほとんどキャリアコンサルタントが認知されていない、あるいは知ってはいてもその活用方法を知られていない、キャリアコンサルタントに相談しにいく必要を感じない、といった方があまりにも多い現実に煩悶せざるを得ないのです。そこで、冒頭書いたように、先ずキャリアコンサルタントは何者かを発信していかなくてはまずいという危機感へつながっているのでしょう。


では、何を発信していくのか。


厚労省や協議会のホームページと同じことを発信しても意味はない、それは当然です。

キャリアコンサルタントを全く知らない人に向かって、どのように、何を伝えていくのかはキャリアコンサルタント個人個人によって異なります。どこかにテンプレートが用意されているわけではありません。職業や仕事、広くキャリアについて困っている、悩んでいる、ただ、キャリアコンサルタントのことはほぼ知らないというひとに、相談したいと思ってもらい、コンタクトを取ってもらうためには何を発信すればいいのでしょう?


私は発信する必要のあることの1つが、キャリアコンサルタント自身のキャリアについての持論だと考えています。キャリアコンサルタントはキャリアについての持論を持っていなくてはいけません。私は仕事について、職業について、さらに生き方について、こう考えている、それをお仕着せでもなく、無理に聞かせるのでもなく、淡々と、謙虚に伝えられる持論。

持論は単に経験論ではありません。また、学者の引用でもありません。自分の経験に裏づけられながらも、そこにとどまらず、自身の経験を客観的に見据えながら、先ず持って、自分のキャリア構築に役に立つ、支えとなるものです。未来の自分を創造していく動力となり、また、時が経てば、持論そのものも変わっていくといったものです。