聴く、看る、わかる
「きく」は、「聞く」「訊く」「聴く」の字が当てられる。
「みる」も、「見る」「観る」「看る」。
カウンセラーは、「聴く」。そして、「看る」。
聴くと看る。ここに共通するのは積極的態度。
クライアントに対する共感的理解のために、カウンセラーは聴く、そして看る。
アドラーは、人はそれぞれ自分が意味付けした世界で生きていると言っている。
クライアントが意味付けている生は、カウンセラーのそれとは異なる。
だからこそ、カウンセラーはクライアントの主訴をはっきりと把握していくための手段として、クライアントを聴き、看る。
私はあなたという人間を理解したいという態度を示しながら、クライアントの話に耳を傾け、かつ、挙動や声など非言語的な表現を看る。このような態度は、それぞれの療法に共通した態度であると思われる。