キャリアコンサルタント学習ノート

キャリアコンサルタントの学習記録

カウンセリング入門 3回目

基礎編のテキストを読みつつ、DVDでの授業風景も視聴しながら、カウンセリング入門という講座に参加して、今回で3回目。

毎週、新宿に通うのも、次回が最後。


ロジャーズの受容、共感、一致を確認した後は、マイクロカウンセリングのかかわり技法を応答やロープレで学ぶ。


ロープレをやってると、いろいろなことに気づく。

お題はおなじでも、応答の仕方や内容はひとによって異なる。多種多様。それぞれの違いは、ほんとうに学びになる。

それと、やっぱり、クライエントはカウンセラーの質問に誘導されるんだなあと、自分がクライエント役をやりながら感じた。

カウンセラーが投げかける質問に答えようとするので、テーマに即した話の中身になかなか行き着かない。じれったい。なんで、そんな質問をしてくるのだろうと疑問に思う。


話のお題は、憧れる仕事、である。

講師から、クライエント役はなるべく小出しで話をするようにとの指示があった。

なので、現在の仕事の状況から語り始めた。

すると、カウンセラー役は、私の発言を深掘りするような質問を投げかけてくる。

今の職場に馴染めない、という話から入ったのだが、どんな時に、どんな風に馴染めないのか、と聞いてくるので、話がどんどん辛い話になってくる。

憧れを話すスキもない。

カウンセラーもこんな話を、聞きたいわけではないだろうと思いながら、こちらから話を切り替えるしかないなと思って、憧れの頭出しをしかけたところにタイマーがなった。カウンセラーはそれまでのやり取りを見事に要約してくれたが、やり取りじたいは要約いただいた通りなのだが、話したかったことはそこには微塵もなかった。


クライエントは質問に誘導される。


逆の立場でやり取りを振り返ると、カウンセラーには話の流れをどのように進めていくかについての配慮がなかったように感じた。

話をややこしくするが、カウンセラーはクライエントとの対話をどのようにすすめていくかに配慮する必要があるのではないか?

これは未来大学のスクーリングで教わったことだが、カウンセリングは決めた時間を遵守して展開される。クライエントの話が途中で、解決策をまとめていないとしても、

『時間になりましたので、この続きは次回にしましょう』とクライエントに席を立たせるのだ、と教わった。

おそらく、カウンセラーによっては実際のところはちがうんだろうと思う。ただ、私は、教わったやり方に同意する。

ポイントは、クライエントが話をしているのを遮るのがよいかどうか、ではなくて、カウンセリング全体の進行をマネジメントしていくのはカウンセラーの責任だと考えるからだ。

話の展開を予想し、クライエントの応答に、展開の予想を柔軟に書き換えながら、カウンセラーは、つど残りの時間配分をコントロールしていくのだと考える。

マネジメントをしていくためには、クライエントの主訴についての仮説を立てないといけない。仮説によって、カウンセラーはクライエントの主訴の見立てるだけではなく、限定された時間の配分も行う。

『このクライエントの問題は、どれくらいのじかんをかけたらよいのだろう』


あと、やはり、ボキャブラリーは必要だなぁ。最近、なんとなく感じ始めていたことではあったので、本谷有希子の文庫本をかき集めて一気読みしていたのだったが、

『周りのみんなは内定出ているのに、自分はまだなんです。このままだとフリーターですかね。どうしたらいいでしょうか』

『内定が出ていなくて不安なんですね』


『最近、営業に異動になったんですが、今まで経理しかやってこなかったんですよ。上司は相談には乗ってくれるとは言ってますが、彼も自分の数字もっていて、話を聞いてくれる暇もなさそうで。このまま、今の会社で仕事を続けていくべきかどうか』

『経験のない職場に異動になって不安なんですね』


『仕事が終わらなくって。毎日終電で帰っています。いつも、何かに追われている感じで。今みたいな状態がずっと続いていて。このままだといつか、倒れてしまうんじゃないかと』

『仕事一色の毎日に不安を感じているんですね』


『不安』という言葉は便利な言葉だ。そう言われると間違った気はしない。だが、どこか歯がゆい感触は残る。


時には、クライエントさえ、うまく自分の感情を表現できないこともあるのだろう。そのとき、カウンセラーはクライエントと一緒になって、クライエントの心情をピッタリと表現する言葉を探すという作業が必要なこともあるだろう。豊富なボキャブラリーはその助けになる。特に、感情表現。